問わず語りの神田伯山 2026年9月25日放送回
番組概要
『問わず語りの神田伯山』は、TBSラジオで毎週金曜日の21:30 – 22:00(JST)に放送されているラジオ番組。2017年4月に放送を開始した。(引用:wikipedia)

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問わず語りの神田伯山 2026年9月25日放送回の要約
■ この回の聴きどころ
- 台風直撃の「日本講談協会フェス」。中止をすすめる愛山先生との電話の攻防と、当日朝のまさかの「行くか」
- 200個作った公式キャラのチケットホルダーが開場時に14個しか売れず、高座からの呼びかけで完売するまで
- 10代で衝撃を受けた『リリイ・シュシュのすべて』を43歳で見直したら……ぴあフィルムフェスティバルでの正直すぎるトーク
■ 番組の基本情報
・放送:TBSラジオ 金曜 21:30〜
・出演:神田伯山
・聴き逃し配信:radikoのタイムフリーで10月2日まで(エリアフリーはプレミアム会員)
(目次)
■ 内容のまとめ
オープニング:TBSラジオの敬老特番と、荒川強啓さんのひげ
冒頭で伯山さんは、9月21日の日本講談協会フェスが台風の直撃を受け、開催か中止かでぎりぎりの攻防があったと予告しました。本題の前に取り上げたのは、同じ日に放送されたTBSラジオの敬老特番。大沢悠里さん、森本毅郎さん、荒川強啓さんがそろった番組で、伯山さんは強啓さんの伸びたひげ姿を、歌舞伎『俊寛』の島に取り残された主人公のようだと笑いました。
『デイ・キャッチ』世代の伯山さんにとって、強啓さんの声を久しぶりに聞けたのはうれしかったそうです。85歳、87歳、80歳という顔ぶれのなか、75歳の生島ヒロシさんは「若手」だから呼ばれなかったのでは、と冗談まじりに推測。昔からのTBSラジオのリスナーがSNSで盛り上がっている様子も、懐かしくて楽しかったと話しました。
ラジオ屋・薬師神亮さんのポスト:触れていたのはニッポン放送の思い出
ラジオにくわしく、大事な番組のときは必ずXに投稿してくれる「フリーランスのラジオ屋」薬師神亮さんなら、きっと敬老特番に触れているはず。そう思って伯山さんがのぞいてみると、書かれていたのはニッポン放送の『オールナイトニッポン』で月に一度流れていた岡田奈々さんの曲の思い出でした。敬老特番にはまったく触れておらず、伯山さんは「やっぱりニッポン放送の時代なのか」とがっくりしていました。
♪ 青春の坂道/岡田奈々
日本講談協会フェス:台風直撃で「やるか、やめるか」
日本講談協会フェスは、協会の1年分の運営費をかせぐための大事な会です。演者はほぼ交通費だけで出演し、お客さんからいただいたお金を運営に回す、志の高い会だと伯山さんは説明しました。会場は地下鉄直結の大手町のホールで、キャパは500人ほど。
台風でほかの落語会や講談会が次々と中止になるなか、強行すれば批判も出そうです。それでも保険もなく、中止にすれば大赤字。お客さんの安全が大前提であることは何度も強調しつつ、電車が動いているならやるべきだと考え、来られない人には配信で見てもらう準備も進めていたそうです。
愛山先生との電話:中止をすすめる先生と『ボロ忠売り出し』の代演案
前日の夜8時、協会の先生から「神田愛山先生が心配しているので、直接話してほしい」と電話がありました。愛山先生は小田急線沿線に住む70代前半の先生で、伯山さんいわく「心配性が歩いているような人」。電話をかけると、先生は「明日、中止した方がいいと思うんだ」と切り出しました。
伯山さんが運営費のことを説明し、小田急線が動いたら来ていただくのはどうかと提案しても、なかなか話はまとまりません。そこで、先生がネタ出ししていた『ボロ忠売り出し』を、来られない場合は伯山さんや弟子の梅之丞さんが代わりに務めるという案を出しましたが、先生は「明日次第だな」と電話を切ってしまったそうです。
弟子・梅之丞さんへの電話:「後半2分でいい」に猛反発
すぐに伯山さんは弟子の梅之丞さんに電話。夜8時過ぎの師匠からの電話に、梅之丞さんは出た瞬間から嫌な予感しかしない声だったそうです。35分ほどある『ボロ忠売り出し』を2人でリレーで代演しようと持ちかけ、どこで区切るのかと聞かれると、伯山さんは「俺は後半2分でいい」。
梅之丞さんは「そういうわけにはいかないと思います!」と猛反発。最近この話をよく高座にかけていて勢いのある弟子に、ほとんど任せてしまおうという師匠と、全力で抵抗する弟子のやりとりが、伯山さんの再現で生き生きと語られました。
当日の朝:「行くか」のひとことで前夜の準備が空振りに
当日の朝8時、外はかなりの雨。伯山さんはもう先生は来られないものと思い、梅之丞さんとの初めてのリレーにすっかりやる気になっていました。ところが朝の電話で返ってきた答えは、まさかの「行くか」。小田急線が動いていたので、来ることにしたそうです。
前夜の梅之丞さんとの電話は何だったのかと叫びつつ、伯山さんはすぐに梅之丞さんに連絡し、真打たちのパネルを車に積んで会場へ向かいました。
その後、講談師の田辺いちかさんが、愛山先生に頼まれて小田急線の遅延状況を逐一報告していたと、SNSに書いていたことも分かりました。今勢いのあるいちかさんを連絡係に使うなんて、と伯山さんは「田辺いちかの無駄遣い」と大笑いしていました。楽屋で本人に伝えると、先生がぽつりと「あいつ……」とつぶやいたのも面白かったそうです。
公式キャラ「尺台くん・尺丸くん」:チケットホルダー大爆死からの完売
ふたを開けてみると、お客さんは8割ほど入り、伯山さんはありがたいと感謝しました。この日は、梅之丞さんたち二ツ目のグッズ班と伯山さんの奥さんが中心になって、協会の公式キャラクター「尺台くん」と「尺丸くん」のチケットホルダーを用意。スマホのチケットが主流の今、しかも微妙にチケットが入らない大きさだったそうです。
200個用意したのに、開場の時点で売れたのはわずか14個。笑い屋の重藤くんのアクリルキーホルダー以来の大爆死だと嘆いた伯山さんは、高座でお客さんにお礼を伝えたうえで、こう呼びかけました。
「皆さんは、責任を感じてほしい」(伯山さん)
これが効いてその後は売れ行きが伸び、別の会での販売も合わせて完売したそうです。
師匠・神田松鯉さん:赤字覚悟で務めた35分の高座
今年84歳になる師匠・神田松鯉さんは、アルバイトの堀口君の運転で自宅と会場を往復しました。自分も交通費しかもらっていないのに、行きも帰りも「これ少ないですが」と5,000円ずつ渡していたそうで、完全な赤字です。それでも高座では35分みっちりと語ったそうで、84歳の人間国宝が赤字で高座に上がっている、と伯山さんは驚きまじりに話していました。
台風の中でもあたたかく応援してくれるお客さんが多く、信州や長野から来たというリスナーもいて、うれしかったそうです。来年はグッズをもっと充実させたい、いっそ荒川強啓さんの俊寛グッズを、と冗談を言ってCMへ。
ぴあフィルムフェスティバル:『リリイ・シュシュのすべて』を20数年ぶりに
CM明けは、第48回ぴあフィルムフェスティバル2026に呼ばれた話です。声をかけてくれたのは、なんと番組のリスナーでした。伯山さんが登壇したのは「10代で見たい私を変えた映画たち」という特集で、Aマッソの加納さんや小説家の朝井リョウさんたちと並んでの参加です。
伯山さんが選んだのは、岩井俊二監督の『リリイ・シュシュのすべて』。18歳ごろに一度だけ見て、大人なのにどうして自分たち若者の気持ちが分かるのかと衝撃を受け、大事な思い出としてしまっておいた作品でした。今回、推薦するにあたって43歳で20数年ぶりに見直したところ……。
「43歳で20数年ぶり。したら、腰が抜けるほどつまらなかったんだよ。」(伯山さん)
感性が良くも悪くも大人になり、今見ると友達のお母さん役の稲森いずみさんにドキドキしてしまうなど、見方がすっかりおじさんになっていたそうです。その年齢でしか味わえない感動があるのだと、しみじみ振り返っていました。
トークイベント:30分の予定が60分、「ピンとこない」を言い続けた壇上
イベントでは、30分この作品について話してほしいと頼まれていました。壇上にはディレクターの荒木さんと、伯山さんのラジオのリスナーでもある28歳の若手監督。伯山さんは最初に、10代で感動したけれど今回見返したら全然ピンとこなかった、と正直に打ち明けてしまいます。
監督は撮り方のすごさを、荒木さんは今では大スターになった俳優たちが集まった熱量や、岩井監督自身がこの作品を大切にしていることを熱く語ります。そのたびに感想を振られても、伯山さんは「ピンときていない」の一点張り。結局60分ほど話し、最後は『トラック野郎』や『男はつらいよ』のような作品が見たいと言い出して、会場はケラケラと盛り上がったそうです。
エンディング:伯山さんを推した新卒スタッフと、マネージャーとの記念写真
終わったあと、伯山さんを推薦してくれた20代の新卒スタッフが、仕事中なのにと遠慮しながらサインをお願いしに来ました。写真も一緒に撮ることになると、そのスタッフは「マネージャーの山口さんも一緒に」とお願い。山口さんとやりとりしているだけでも、リスナーとして興奮していたそうで、伯山さんは、さすがラジオリスナーだと感心していました。
せっかく呼んでもらったのに作品をピンとこないと言ってしまった、と笑いながらも、楽しい時間だったと締めくくりました。
台風の日の舞台裏をめぐる伯山さんの語りは、ぜひradikoのタイムフリーで聴いてみてください。
■ ひとことメモ
前半の日本講談協会フェスの話は、愛山先生、梅之丞さん、田辺いちかさんと登場人物が次々に出てきて、一本の講談を聴いているような面白さでした。
その一方で、お客さんの安全を大前提にしながら協会の運営費を守ろうとする伯山さんの責任感や、赤字でも高座を務める松鯉さんの姿も伝わってきます。
後半の『リリイ・シュシュのすべて』の話は、好きだった作品を大人になって見直したことがある人なら、きっと共感できるはずです。
講談の世界の人間関係がのぞける回なので、伯山さんのラジオを初めて聴く人にもおすすめです。
■ この回が好きな人におすすめ
・問わず語りの神田伯山 2026年10月9日放送回の要約(小学生のミニ寄席に向けて、子ども向けの講談のネタえらびに悩む回)
・問わず語りの神田伯山 2026年10月2日放送回の要約(立川寸志師匠や田辺一花さんの真打昇進披露パーティーの話が聞ける回)
・月曜JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力 2026年10月5日放送回の要約(同じく映画の感想トークで、伊集院さんと岩井さんの見方が真逆に分かれる回)

